日本はすでに後進国
別に陰謀論とかトンデモという話ではなくて、実際の状況を考えると、当たらずとも遠からずということではないかなと思います。ここ数年でアジアの国々に行くことも多くなっていましたが、アジア諸国に比べると、日本は遅れ始めてきている印象を受けます。
まだ海外と言えば、インフラ周りも遅れていると考えている人も多いんじゃないかなと思っていますが、実際には日本と同等か、一部は日本より進んでいると考えています。
もちろん、年収という面で言えば、日本は高い部類となります。ただ、これはあくまで為替による額面の話であって、生活という側面を見た場合、日本で生活するためには、海外の2倍くらいの収入が必要になります。実際にアジア諸国での物価はかなり低くて、日本で言えば500円~となる食事も200円~300円になります。
インフラ面でも、日本では無償のWIFIがまだ提供されておりませんが、アジアの一部の国では観光客だけでなく国民も利用可能なWIFIが提供されているという現状があります。(日本は観光客のみ利用可能)
そういったインフラの整備は、生活にかかるコストを著しく下げることができるものであり、こういった整備が社会福祉という政府の役割の一つでもあります。
日本はコストをひたすら上げていく国
実際の話で言えば、低収入低支出と高収入高支出のどちらがいいかというと、低収入低支出の方が、レベルが高いと考えています。一見低収入ということは、貨幣の流れがよくないと思われがちですが、実際は逆で高収入高支出の方が貨幣は流れません。
これは物価の増大と消費の冷え込みの関係からもわかることですが、物価が上昇すると上昇した分よりも消費が冷え込みます。当然、将来の不安という面で考えれば、貯めこまなければいけない金額も上がるので、当然といえば当然です。
しかし、日本はそうはなっていません。ひたすら収入を上げて、物価を上げるという方向に流れて行っています。それは何故かと考えると、いたって簡単な話で政府が儲かるからです。
税金というのは、貨幣の流量によって金額が増えていきます。政府は政府が頑張ったことによって対価を得るのではなく、国民が頑張ったことによって対価を得るという皮肉があるくらいです。さらに言えば、累進課税となっていますので、高収入高支出の方向に誘導すれば、税率自体も多くすることができます。
要は日本がインフレ方向にもっていくのと、収入を上げる方向にしか動かないのは、すべて政府がより多くの税金を得るために誘導しているに過ぎないことになります。
国策会社ばかりの国
日本でロシアや中国などの社会主義の国を批判する際に言われることが、国営企業中心の経済という部分になります。しかし、実際には日本の方が実態が国営企業になっている割合が多いと考えられます。
これがよくわかる事例がライブドアと東芝の事件になるかなと考えています。事件の内容自体は東芝の方が圧倒的に酷く、普通の企業であれば、すぐにでも倒産・解体という流れになるくらいなのですが、会社自体の大きさによって延命が図られているというのは、誰の目にも明らかです。(細かい利害関係は多々ありますが、ここでは省略します)
簡単に言えば、同じ状況であっても、強いものや国や政府が贔屓するものがあれば、そちらは生かされる。ということです。もちろん、総体を生かすという前提であれば、この判断には一定の酌量は必要と考えますが、そのために法を捻じ曲げて対応するのは、何故か日本では下に見ているロシアや中国(のイメージ)以下ですね。
外が見えていない国
現在の状況を見ると、ロシア、中国は日本よりはるかに先、インドやASEANは日本より少し先、韓国が同じくらいの位置にあるというのが、正直な感想です。
これも今の位置なだけであって、日本は日々の糧を得るために必死になる必要があり、新しいアイデアを大企業に体よく奪われる状況では、他の国に水をあけられるのは時間の問題かなと思います。唯一、同じペースで走ってくれるのは韓国で、あそこは日本に負けず劣らず政府がひどいので。
日本にいると、そういった海外情勢などがゆがんだ形でしか入ってこないため、勘違いをしてしまいがちですが、海外に行ったりすると、日本は生きにくい国だなと思うことが多いですね。