時事自考

時事ネタを中心に個人的な考察を上げていきます。

図書館戦争の行方

TSUTAYA図書館

図書館の新しい形として、TSUTAYA図書館が叩かれていますが、自分も今まで聞いていた情報では反対の立場でした。というのも、「地域的に則さない書籍を自社の流通網から入れていた」というものです。書店の理屈であれば理に適ったものだとは思いますが、図書館の理屈で言えば、理に適っているとは言えないものだったからです。

そんな時に見かけたのが、こちらの記事になります。

実際のところ、今までの図書館運営においても、上記の逆の形でのことが平然と行われてきたというところです。「逆」というのは、不適切、特に思想的なもの、を排除する行為のことです。

私自身、そこまで本を読むわけではありませんが、本は好きだったりするのですが、個人的にどちらが許せないかというと、後者の方が許せないと考えています。確かにTSUTAYA図書館は自社の利益的な側面から不要な書籍を入れていたわけですが、見方を変えれば本を生かす行動だったわけです。しかし、今までの図書館の選書では明らかに焚書のような本を殺す行動をしていたということになります。しかも、「不適切」というよく分からない理由によってです。

図書館戦争

図書館戦争という話は、最近映画化もされたようですので、ご存知の方も多いかと思いますが、この世界は「不適切な書籍を排除する」側と「書籍を守る」側の戦いを描いたものですが、この構図を当てはめていくと、今までの図書館運営は前者、TSUTAYA図書館は後者になるんじゃないかと思います。

個人的にはTSUTAYA図書館には否定的ではありますが、こと本に対しての考え方という点に関してはTSUTAYA図書館の方が正しいと思います。

私見で言えば、図書館は書籍という知識の宝庫が集まった集積場のようなものと考えています。確かに、利用者が少ないという問題はあるかと思いますが、それは運営の問題だと考えられます。

TSUTAYA図書館の未来

ちなみに言えば、個人的にはTSUTAYA図書館は好ましくないと思っています。あくまで個人的な心情の話ですが。しかし、論理的に考えた場合、TSUTAYA図書館の方が良くなると思われる理由があります。

図書館インフラの整備

図書館を利用する時の最大の障壁は、図書館に行くまでの方法が面倒というのがあります。たいていはバスを使っていくことになるかと思いますが、バスは割と面倒な意識があります。

ただ、TSUTAYA図書館にすることによって、周辺施設も充実し往来する人が増えれば、必然的にそこまでの交通インフラが充実します。場合によっては最寄駅からシャトルバスが出るようになるかもしれません。

図書館内検索の充実

図書館の棚をどこにする、というのがありますが、実際のところ、検索用端末が充実していれば、どこに入っているかというのは、あまり気にする必要がない気もします。確かに、棚が決まっているのは便利なこともありますが、利用者からしてみれば、分類はイメージに合わせた適切なものにして、検索端末で補う方が余程利便性が高いと思います。

図書館図書の取り寄せ

いかに多くの蔵書数を誇る図書館でも、どうしてもない本というのは出てきてしまいます。(焚書は論外として)もし、TSUTAYA図書館同士の横のつながりで蔵書を融通できるのであれば、わざわざ遠い図書館に足を運ぶ必要もなくなります。仮に融通できなかったとしても、どこの図書館にあるのか分かれば、無駄足を踏まずに済むことになります。

 

これらに加えて、先に書いた焚書の防止にもつながるかと思います。何より、実際の蔵書数よりも貸出可能蔵書数が増えるようにできるとすれば、非常にメリットがあるなと思います。

そういう意味では、CCCにも、もう少し頑張って欲しいなと感じました。